みなさん、先日鹿沼市の木材が、2020年に行われる東京オリンピック・パラリンピックで使用する、木材提供者として選ばれたというニュースはご存じですか?
鹿沼の木材は古くから知られていますが、今もなおこうして「レガシー」として受け継がれるべく活躍しているんです。

日本の木材活用リレー ~みんなで作る選手村ビレッジプラザ~プロジェクト

このプロジェクトは、日本全体で東京オリンピックを盛り上げ、環境に配慮しこれからも活用していけるものを作っていこうという取り組みです。

国産の木材を選出して選手村ビレッジプラザを建築し、オリンピック・パラリンピックで活用します。その後建物は解体され、木材へと戻されます。
木材はそれぞれ無償で提供した自治体に戻されます。その木材はオリンピックの記念として、自治体の公共施設などに活用し、レガシー(遺産)として受け継がれるというシステムになっています。
この取り組みに、鹿沼産の森林認証材のスギが選ばれました!ここ鹿沼生まれの優れたスギ材が、オリンピアン・パラリンピアンのみなさんの憩いの場の一部になります。
さらに役目を果たしたあとは鹿沼市へと凱旋し、ここでレガシーとして東京オリンピックの歴史を物語る「語り部」として生き続けることになるのです。

東京オリンピックではスケートボードやボルダリング・サーフィンなどの心種目に注目が集まっていますが、こんなところにも「見どころ」があるんですね。

 

鹿沼市の林業の歴史は江戸時代にさかのぼる

鹿沼の林業は、日光林業地と呼ばれる日光・鹿沼両市にまたがる地域でさかんに行われています。
日光林業地は栃木県最大の林業地で、なんと栃木県の面積の10分の1を占めています。古くから林業、特に育成林業が盛んな土地でした。その中心が鹿沼です。

特に江戸時代には日光東照宮の建設をはじめ、江戸の街で使用される木材が、河川を利用して便利に運ばれたため林業が盛んになったそうです。
日光の東照宮も陽明門の修理が終わり、観光地としてますます多くの人々を魅了していますよね。鹿沼市も負けてはいられません!
鹿沼市には、林業と密接に関係する木材産業の歴史もあります。木工団地があることからも、木工の街として有名です。

 

鹿沼市の木工の歴史――今では日本でも指折りの木工都市に

鹿沼市は江戸時代から優れたスギやヒノキなどが盛んに育てられ、加工されてきました。日光東照宮建設のおり、全国から集められた木工職人たちが集まったのが鹿沼だったそうです。
その職人たちの中には、鹿沼に永住する人たちもいました。彼らが伝えた一流の技術が、現代に生きる鹿沼木工の起源だそうです。
鹿沼の木工の粋を間近で見られるのが、秋に開催される「鹿沼ぶっつけ秋祭り」です。このお祭りは江戸時代の伝統を受け継いでいるんですよ。

見どころは彫刻屋台です。組子や建具・彫刻など、彫刻屋台を構成する木工に、江戸時代から引き継がれる一流の職人技が今も息づいているのです。
これらの技術は飾り物としてだけでなく、建具としても成長を遂げました。特に関東大震災や太平洋戦争で焼け野原になった東京・首都圏の復興に大きく貢献したのです。
木工関係の職人たちの技術は多岐にわたります。さまざまな専門技術を持った職人たちが集まって、流通ルートを確立させ誕生したのが木工団地です。
今、鹿沼市は日本でもトップクラスの木工産地としての地位を築いています。江戸時代からの歴史と伝統を、時代のニーズに合わせて発展させた人々の努力のたまものです。

 

鹿沼市の木工のすごさをその目で見てみよう

鹿沼市の木工のすごさが体感できるのが、「木のふるさと伝統工芸館」です。先ほどご紹介した彫刻屋台も展示されていますよ。
木のふるさと伝統工芸館に所蔵されているのは、石橋町の彫刻屋台です。秋祭りの時期以外ならいつでも近くで見ることができます。
なんと文化年間(江戸時代後期)に建造されたそうで、脇障子や内欄間・高欄下といった彫り物は、幕末にかけて造られたそうです。

菊彫りの名手であり、菊政と呼ばれた神山政五郎に手による彫り物は、一見の価値がありますよ。鹿沼市の市指定有形文化財にも指定されています。
そのほかにも、木のふるさと伝統工芸館には鹿沼組子書院障子や、鹿沼総桐箪笥といった工芸品が展示されています。
基本的な麻やごま柄を組み合わせた組子づくりにチャレンジすることもできます。こういった細かい組子を組み合わせ、素晴らしい工芸品が仕上がるんですね。
そして木工細工好きにはたまらないイベントが鹿沼木工団地祭りです。6月の初旬に開催され、県内外から多くの人々が訪れます。
家具や雑貨のほか、素晴らしい鹿沼総桐箪笥などの工芸品、仏壇や神棚といった職人芸が光る逸品も特価で販売されます。

マルシェやスタンプラリー・木工教室などお子さんも楽しめる工夫が毎年いっぱいなので、ぜひご家族で遊びに行ってみてくださいね。